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<<旬の話題に関するブログ>> 久保竜彦の気持ち 2006.05.16
5月15日(月)

サッカーW杯日本代表23人が決定した。

もうテレビや新聞でご存知の方も多いだろうが、合格確実と思われていた久保竜彦(29歳 横浜マリノス)選手が、不合格となった。


日本中のほとんど全員が久保選手の合格を信じていた。もちろん本人も。


しかし、ただ1人だけが、久保選手を合格と思わなかった。


それがジーコだったのである。


ちなみに私は、自他共に認めるミーハーであるが、サッカーについては違う。


小学校4年生から高校生までサッカーをやってきて、高校3年生の時には、県代表としてドイツ(当時は西ドイツ)に1ヶ月間行ったこともある、生粋のサッカー少年だったのだ。


だからこそ、W杯に対する思い入れは強いし、単なるトピックとしてこの話しをするのではない。


話しを久保選手に戻すが、彼の気持ちを想像してほしい。


今朝の朝日新聞には、彼の母校である築陽学園(福岡県太宰府市)では、彼の両親も同席して久保選手の合格発表の瞬間を待っていたのだという。そして、名前が呼ばれないままメンバー発表が終わると、両親は学校関係者やサッカー部の後輩達に頭を下げて退席したということだ。


久保選手自身はどうだったかというと、「この日は体をケアするため山形にいた。落選の一報は移動中の新幹線の中。佳奈子夫人からの電話だった。横浜のスタッフが出迎えると「また落っこっちゃったよ」と2大会連続の落選に寂しそうに笑った。クラブハウスに戻ると風呂に入り、エアロバイクをこぎ、選手と会話し、その間ずっと笑顔が絶えなった。「何か無理しているのかな」明るく振舞おうとする久保の姿にチームメイトも心を痛めた。」(スポニチより)


その後のテレビ会見の姿を見た方もいるだろうが、気丈に振舞う彼の姿には、正直驚いた。


彼の心中を察すれば、無念さで人格が壊れんばかりに辛いだろうに。


先週のブログでも書いたが、彼にも合格確実を決めるチャンスはあったのだ。


キリンカップという、代表決定前の最後の国際試合2試合で、彼はメンバーに選ばれていた。


しかし、直前に足首を痛めるというアクシデントがあり、1試合目は欠場した。その試合で、巻選手がゴールを決めたが、彼はそれをどんな気持ちで、見ていたのだろう。


マスコミ報道では、FWは、高原、大黒、久保が合格確実で、柳沢も怪我の回復が順調であるからまず合格。

合格ラインにいるのは、玉田、巻、佐藤であり、その中で玉田が1歩リードしているとなっていた。

しかも、FWは4人にして、代わりにMFに松井(ル・マン)が入る可能性もあるとあり、玉田でさえ安心できない状態だったのだ。

そのような状況で、先週のキリンカップに出場したのは、久保、玉田、巻、佐藤で、松井は呼ばれてもいなかった。


そして、第1戦では、久保は欠場、巻はゴールを決め、玉田もゴールこそなかったがいい動きをし、佐藤も全力でアピールした。


久保はどのように思っていたのだろう。


第2戦では、玉田と一緒にスタメンで出場したが、得点を挙げることができず、途中で巻と交代させられた。


玉田は最後まで出場し、佐藤も途中交代で出場したが、誰も得点を挙げることが出来なかった。


ほとんどの人がそう感じたであろうし、私もそう思っていたが、このキリンカップの2試合は、玉田、巻、佐藤の中から1人を選ぶというジーコの最終テストであり、久保については調整程度のものだったのではないのか。


久保選手にとって無念なのは、なぜジーコが言ってくれなかったのだろう。「この試合を見て決める」と。


そしたら、無理をしてでも、もっとアピールしたはずだ。どんなことがあっても、得点を挙げたはずだ。


写真の彼の顔からは、その無念さが、痛いくらいに伝わってくる。


発表の前の日には、「どうやって、両親をドイツにつれていこうかな」と心配していたということだ。


本人も不安はあったに違いない。これで玉田が選ばれて、他にMFの松井が選べたのであれば、まだショックは少なかったはずだ。


それが、巻が選ばれたのだから、完全にジーコの中の競争に負けたのである。


それも、不完全燃焼の状態で。


つくづく競争は厳しい。合格と不合格は、1文字しか違いはないが、その差には天国と地獄くらいの開きがある。


ほとんど可能性がないと言われ、自分でも「1%か2%くらいしかないでしょう」と言っていた、巻選手は本当に嬉しかったはずだ。


合格確実と言われ、本人もまず大丈夫だろうと信じていた、久保選手の気持ちが本当に理解できる人は少ないと思う。


恐らく本人は、現実と夢の区別がつかないだろう。それよりも、これは夢に違いないと思いこむことでしか、自分の精神を守れないと思う。


私も、その経験はある。このままでは、気が狂ってしまうという寸前にまでなったことがある。


そして、その経験を他の人にしてほしくないから、今も国家試験の受験指導をしているのだ。


合格率が10%、不合格率が90%の完全なる競争試験。


この中で、10%に入ることがどれだけ厳しいことなのか。


その最難関といわれている国家資格試験合格を目指している、受験生に私は是非わかってほしい。


まともな人は、合格することができない。


合格して、やっとまともな人に戻ることができるということを。

 
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